安部龍太郎さんが区議会に来られました


小説「等伯」で直木賞を受賞した安部さんは、大田区在住です。京都にも事務所があり、東京と京都を行ったり来たりして、活動中です。私は、昨年の長谷川等伯展に孫の綾香と行ってきました。松林図がとくに有名で、それが主な目的で見に行ったような気がしますが、予想に反して仏画が大変多く、涅槃図などに気を取られました。安部さんに「なぜ等伯だったのですか」と聞きましたら、仏画師から絵師になりたかった等伯が51歳に松林図を描いたことに惹かれ、「なぜ描くことができたのかを知りたくて、等伯を書いたのです」.京都にいてわかることも多いそうです。多くの人つながりで、公開されない襖絵などを見る機会もあったそうです。古いものほど公開して劣化することは避けられません。「等伯を書くのであれば」と紹介されたのが、その寺は月に1回風通しをする日があるから、掃除をしてくれればいいからと、有名な襖絵を見ることができたそうです。小説などももしかしたら、そういう人つながりができたときに、成立するものかもしれません。それは偶然ではない必然かも、と思いました。最近聞いたCDに、1音1音を大切に曲が作られている、という評があり、なるほど、と思ったのですが、絵を描くときの一筆、文章を書くときの1字も、通じるものかもしれません。書くことはおろそかにできないものだ、と改めて感じたことです。日常生活は、受賞で相当変わったようです。待ってる時の気分はどうでしたか、と聞かれた安部さんは、「みなさんが選挙の開票を待つ気分ですよ」と答えられ、「あー、それは思い出したくないことだ」と大笑いしました。

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