落雷から身を守るには


8月18日午前中は、ゴロゴロピカピカと雨が降り雷鳴が響いていました。どうも近くに落ちたらしい大音響ののち、消防自動車が何台もサイレンを鳴らして、六郷地域に行く様子です。矢口消防署に問い合わせると、西六郷2丁目16番に火災で出場しているとのこと。とるものもとりあえず事務所に駆けつけると、3軒ほど離れたアパートが現場でした。雷は、ドーンと隣の大家さんの屋根の上のアナログのアンテナに落ちて、アンテナを伝ってアパートに入りガス管を通り、地中に入った模様です。焦げ臭いにおいもしたとのことです。アンテナに落雷があるのは、珍しいことではありません。屋外では、雷鳴が聞こえたらもういる場所が危険地域ということです。
家にいる時はどうしたらよいのかを調べてみました。(あおば屋雷による)
1.家にいる時
鉄筋コンクリート建築物・戸建て住宅などの本格的木造建築物

屋外アンテナにつながるテレビや無線機からは、2m以上離れる。
電灯線・電話線と、これにつながるすべての電気器具(家電品・ゲーム機・電灯など)や有線の電話などからは、必ず1m以上離れる。
  (充電器につながっていない携帯電話や、電池駆動の電気器具の使用は安全。)
ガス管・水道管やガス栓・蛇口からは、1m以上離れる。
柱・壁・天井から1m以上離れる。
炊事・洗濯・風呂も、地面に落ちた電流が水道配管などを伝わってくるので禁止。
屋内プールにも立ち入らない。 (プールに雷の電流が入ると、体がしびれ、溺死する。)

ただし、落雷による建築物やテレビの火災の危険が残る。
木造住宅の場合、屋根に落雷して火災が発生し、居住者が焼死や、一酸化炭素中毒死した例がある。夜間の激しい落雷時には、少なくとも1人は起きている必要がある。

すぐ近くに雷が落ちたと思われる際には、建物(屋根・天井裏)や電話、電気器具、電気配線周り(配電盤を含む)を必ず確認する。

鉄筋コンクリート住宅でも、アンテナや電気配線から入った雷が、電気器具や配線周りを燃やし、火災になった事例が多い。

石造りでも窓に雷が落ちると、室内の壁を伝って雷が入り込む場合がある。どのような建物でも壁には近づかない。

また、雷の音だけでショック死した事例が複数あるので、極度に雷が怖い人には、耳栓や電池駆動のCDにつないだヘッドホン等を用いて、雷鳴を軽減する工夫も必要。

2.屋外の注意事項について
雷の性質をこれだけは覚えておく。
(a) 大気が不安定な時に、局地的上昇気流によって、雷雲(積乱雲)が発生する。
(b) 積乱雲がもくもくと成長するのが見えたら、数分後に落雷の危険がある。
(c) 「ゴロゴロ」と雷鳴が、かすかにでも聞こえ始めたら、そこに落雷する危険がある。
(d) 雷は雨が降る前に発生し、落雷する。
(e) 落雷の危険は、雷雲が消滅するまで続く。
緊急避難時の心得
・樹木(小枝や葉も含めて)の4m以内に近づかない。木のそばへの避難は、自殺行為。
・雨が降っても、絶対に傘はささない。ピッケルを頭より高く持ち上げない。
(20cmの高さの差が、生死を分ける場合もある。)
・釣り竿、ゴルフクラブなど長い物体は、素材に関わらず、体から離して地面に寝かせる。
・ゴム長靴・ビニールレインコートを身に付けていても、少しも安全にならない。
・金属類は、そのままを身につけておいても雷を引き寄せない。(*1)
身につけた金属類(ヘアピン、アクセサリー、金具付きの服・下着、カメラ、ラジオ、水筒など)に気を払うより、安全度の高い場所に一秒でも早く逃げることが先。
(*1) 金属が雷を引き寄せるため、体からはずす様に言われていたが、全くの誤りであった。落雷時に、人体より電気の流れやすい金属周辺の皮膚に軽度のやけどは負うが、雷の電流の多くが金属に流れる分、人体を流れる電流が減り、生存確率は上がる。
・低い姿勢を取る時は、寝そべらず、両足の間隔を狭くしてしゃがみ、指で両耳穴をふさぐ。
(足を広げておくと、落雷時に地面を流れる電流が体を流れ、負傷する。)
・落雷のあと、次の雷が落ちてこない安全時間というものは無い。(*2)
(*2) 雷が落ちた後、雷雲が電気をためるのに10秒かかり、10秒間は雷が落ちないと言われていた。しかし、これは間違いであったことが判明している。
・落雷が起きる直前
地面の電位が大幅に変化するため、「口の中に鉄の味が広がり、髪の毛が逆立ち、空気が静電気を帯びたように皮膚がビリビリと感じる。」との落雷被害者の報告がある。
その際には、その場から出来るだけ安全度の高い場所へ、必ず姿勢を低くして全力で逃げる。
2012年8月21日

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