おとしより応援手当条例を提出


日本共産党区議団は、介護保険導入の前まで、出されていた東京都の「老人福祉手当(寝たきり手当)」にならい、要介護3~5の在宅の高齢者、家族に月額2万円の応援手当を出す条例を提案しました。この条例の賛成討論を掲載しますので、ご覧ください。

2017.9.29 議員提出第5号議案大田区おとしより介護応援手当条例賛成討論

金子悦子

私は、日本共産党区議団を代表して、ただいま上程されました、議員提出第5号議案 大田区おとしより介護応援手当条例に賛成する討論を行います。この条例は区内に住む、要介護認定等にかかる介護認定審査会による審査及び判定に関する省令第1条第1項第3号に規定する要介護3、同4項に規定する要介護4又は同項5号に規定する要介護5と認定され、かつ、現に引き続き寝たきり又は認知症の状態にある人に手当を支給するものです。対象者は2017年6月現在、特養などに入れない、居宅介護サービスを受けている要介護3から5の在宅の人9151人です。区外も含めて特養入所者は3073人しかいません。要介護の1,2の人も含め、定員数位の人が待機していますので、入所者の3倍いる在宅介護の人を応援するものです。

討論の中で、要介護高齢者と家族には支援が必要だと思うが、現金給付の手当ではなく、特養ホームの増設や、他の方法で支援をすべきであるという意見が出されましたので、一言申し上げます。

第6期の介護保険事業計画で、在宅での介護は、家族も巻き込んで深刻になっています。同居していた息子さんが他県に転勤したため、老老介護はできないと、自宅をやむなく売却して有料老人ホームに夫婦で入った例もあります。利用料が2割になった人は、デイサービスを週3回から2回に減らしました。大田区職員の2016年度中の定年を含む退職者233人のうち12人が介護を離職理由にしていて、介護離職は深刻です。

今後地域包括ケアシステムの構築が進むほど、病院や老人施設からの追い出しが進み、在宅へと高齢者、家族が追いやられます。せめて在宅で介護サービスを受けている高齢者、介護している家族に介護応援手当で負担軽減を図ることは、介護基盤の十分でない大田区ができる支援ではないでしょうか。

1999年まで支給されていた東京都の老人福祉手当と、老人福祉手当が出るまでの間に大田区が区独自に支給していた高齢者特別福祉手当が、在宅介護を支える重要な役割を果たしていました。大田区として、負担軽減のおとしより介護応援手当の創設を強く求め、賛成討論とします。

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