特別区長会は、2016年度の国民健康保険料について、4644円の値上げで、1人当たりの平均で11万1189円になるという基準額を了承しました。2月4日には大田区の国民健康保険運営協議会が開かれますので、緊急要望を出したところです。
申し入れ内容は次のとおりです。
2016年2月2日
大田区長 松原 忠義 様
国民健康保険、子育て支援等に関する緊急要望
日本共産党大田地区委員会
日本共産党大田区議団
日銀は1月29日、マイナス金利政策導入を決定しました。マイナス金利政策は市中に資金が回ることを期待しての政策ですが、問題は市中に需要がないことです。同日発表された総務省「家計調査」で2人以上世帯の昨年12月の実質消費支出が前年同月比4・4%下がるなど、実質賃金の低下、消費の冷え込み、一昨年4月の消費税増税による大打撃が依然として根底にあります。アベノミクスで大企業が空前の利益を上げているものの、物価の上昇、消費税率引き上げで、中小企業の経営や、低所得者層、子育て世帯の個人消費は大きく落ち込んでいます。
このような中で、1月15日におこなわれた特別区長会は、2016年度特別区国民健康保険の保険料率を大幅に値上げする基準額を了承しています。報道によると一人あたりの平均保険料は11万1189円で前年度比4644円の値上げです。深刻な区民の生活と営業の実態からこれ以上の負担増は看過できません。よって日本共産党は、以下の点について緊急に要望します。
記
- 国民健康保険料(以下、国保料)を値上げしないこと。
- 国保料の値上げの是非については、広く区民に情報を提示し、意見をきいて決めるしくみにすること。
- 国保料を抑えるために、国庫負担割合を増やすことを国に求めるとともに、東京都にも財政支援を求めること。また、大田区でも独自で支援を強化すること。
- 国保料滞納世帯に対し、生活や営業に支障をきたすような差し押さえはしないこと。
- 障がい者、寡婦・寡夫、多子世帯に対する国保料減免制度や、介護保険にある境界層措置をつくるよう、国に求めること。また、区独自でも実施すること。
- 医療費の一部負担軽減(国民健康保険法第44条)の活用をより積極的におこなうこと。
- 払いたくても払えない特別な事情のある国保料滞納者に対して、限度額適用認定証などを交付すること。
- 更なる国保料値上げとなる都道府県単位への広域化に反対の意見を国にあげること。
- 東京都後期高齢者医療広域連合に保険料の値上げをしないよう求めること。
- 子ども、保護者に安心・安全な保育の保障、質の確保のために、区立保育園の民間委託は検証・見直し、保育料の値上げをしないこと。また、待機時解消のため認可保育園の増設を進めること。 以上